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新宿区立愛日小学校 既存樹利用レポート


平成29年度竣工 新宿区立愛日小学校 建設工事の際、お手伝いさせていただいた既存樹利用のご紹介です。

既存樹とは

既存樹とは、学校の校庭などの敷地や街路樹など、その場所にもともと生えている樹木のことを言います。
しかしながらこういった木々は、新しい建物の建設予定地が樹木のある場所と重なってしまう場合など理由は様々ですが、伐採せざるを得なくなるケースが多々あります。
私たちは、このように伐採されてしまった木々についても「既存樹」と呼び、その活用のお手伝いをしています。

愛日小学校での既存樹利用

今回お話させて頂く新宿区立愛日小学校 建設工事のケースでは、
元の学校敷地に生えていたケヤキ・サクラ・イチョウ・ヒマラヤスギを伐採せざるを得なくなってしまいました。

これらの既存樹を目に見える形で残したいとのことで、私たちにお声かけ頂きました。

私たちはまず丸太の大きさを確かめ、腐れや節の具合を確かめます。
そして製品になったときに綺麗な表情が出るよう、最適な箇所を見極めて製材してゆきます。

▲ヒマラヤスギの幹の太さを確認

▲ヒマラヤスギの製材

 

利用可能な木のボリュームなどから、サクラは室名サインとして、ケヤキ・イチョウ・ヒマラヤスギは校歌板として活用することが決定されました。
校歌板は、枠の部分をケヤキとイチョウ、文字の部分をヒマラヤスギで作ることになりました。

今まで学校を見守ってくれていた既存樹。
ヒマラヤスギによる文字の部分は、生徒のみなさんと先生方で協力し合い、なんと手彫りで製作することに。

ヒマラヤスギの板を小学校の生徒さんたちが彫れるよう、
私たちは一つ一つの工程を試作して確かめ、どのようにサポートできるか検証してゆきました。

▲事前に材料の硬さ・彫り具合、難しさ、手順を確かめてゆきます

▲すこし手順を省略しましたが、このような手順書も準備

 

様々な工夫を重ね、無事に皆さんに彫って頂くことができました。
その板に塗装を施し、一枚一枚組み合わせ、そしてようやく・・・

手彫りの跡が美しい、とっても素敵な校歌板が完成しました。

 

「あの文字は、ぼく(わたし)が彫ったんだよ!」
そんな声が今にも聞こえてきそうな、生き生きとして躍動感のある校歌板ですね!

そしてサクラを使用した、木目のきれいな室名サインも完成しました。

 

多摩産ヒノキ材の優しい色合いに、サクラ材の濃色と木目が映えています。

これらのサクラ・ケヤキ・イチョウ・ヒマラヤスギは、これからもずっと
生徒さん、そして学校を見守り続けてくれるでしょう。

平成29年度竣工 新宿区立愛日小学校 建設工事の事例紹介はこちら

 

既存樹利用プロジェクト-ibuki-

「記念樹や街路樹を伐ることになってしまった・・・
大切な樹だから、目に見え、手で触れる形で残したい・・・。」

帝国器材では、このような既存樹に新しい息吹きを与える、
既存樹利用 -樹と共に想いをつなぐ- を行っております。

ご興味のある方、そして実際に既存樹利用をお考えの方、
気兼ねなく御相談ください。

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