- ニュース
"大村はま文庫"に黄金の椅子を寄贈
鳴門教育大学附属図書館にある”大村はま文庫”へ「黄金の椅子」復刻品を寄贈させていただきました。
鳴門教育大学附属図書館「大村はま文庫」とは?
徳島県鳴門市。未来の「学校の先生」を目指す方々が学ばれている鳴門教育大学。既に活躍されている先生方のための大学院もあり、「教員のための大学」でもあります。
現職教員に高度の研究・研鑽の機会を確保する大学院と、初等教育教員及び中学校教員の養成を行う学部をもち、学校教育に関する理論的、実践的な教育研究を進める「教員のための大学」及び学校教育の推進に寄与する「開かれた大学」として昭和56年10月1日に創設された新しい構想の国立大学である。
―『2021(令和3)年度 鳴門教育大学概要』
この鳴門教育大学に設置されている附属図書館には、「大村はま文庫」があります。
1995年、大村はま先生は自身の文献(約6000冊)や指導資料をこちらに寄贈なさったそうです。
これを「大村はま文庫」と名付け、学内外に公開し、学生・教員・研究者など様々な人に利用されているとのことです。
書籍を眺めていると、まるで、はま先生の自宅で本棚を見ているような気持ちになります。
はま先生の知識や考えの源泉に触れているような…。書籍を眺めるだけで時を忘れてしまいます。
展示ケースには、はま先生が実際に授業で使われた指人形やぬいぐるみなどの教材もあります。
授業で人形…?と思われる方も多いかもしれません。
大村はま先生は子どもたちが自ら意欲的に学ぶようにするため、これらの人形を使って人前で話す力をつけたり、話のきっかけづくりを行ったそうです。
ワクワクして、思わず引き込まれるような、そんな授業の景色が思い浮かびます。
「指人形」・「ぬいぐるみ」は人前で口があくようにするため、話し合いの雰囲気をつくるために用いられてきた。
(中略)
最も力の弱い学習者が,「青い目の嫁が見た勝 海舟」を担当していたが,発表の際に「あやつり人形」を用いて聴衆の人気を博し,いつまでも話題になったとのことである。発表に当たって,決して失敗をさせてはならないとの先達の戒めを守るとともに,ひとりでも軽く見られる人がいるとクラスにおける話し合いが成立しないとの鉄則を生み出された一例である。
(中略)
人前で発表したり話し合ったりするときの雰囲気をつくるための工夫がこれらの教材を生んだといえる。
―鳴門教育大学附属図書館 WEBサイト「大村はま文庫の指人形・ぬいぐるみ」より
教育大学なので、一般の図書館では珍しい「教科書・指導書」のコーナーもあります。
明治時代の教科書から所蔵されているとのことで、とても面白そうです。
「黄金の椅子」復刻品の寄贈
この素晴らしい場所に、「黄金の椅子」復刻品を寄贈させていただきました。
「せっかく教育大学なのだから」ということで、ショーケースに入れるのではなく、なんと学生さんが誰でも座れるように展示していただいています。素敵です!!
学校教育の未来を担う沢山の方々に座っていただき、大村はま先生の子どもに寄りそう姿勢を感じていただければ嬉しいです。